GMOインターネットが、FX自動売買用VPS「お名前.com デスクトップクラウド」がサイバー攻撃を受け、利用者の取引口座が不正操作された問題について、補償方針を発表しました。同社はサービス利用中の全ユーザーに「お見舞金」として5000円を支払うほか、不正取引で発生した損失を補償すると明かしています。また、システムに「セキュリティ上の問題」が存在し、顧客情報が外部に持ち出されたことも明らかになりました。
どんなニュース?
今回の事件は、FX投資家が24時間自動売買ソフトを稼働させるために利用するVPSサービスへの不正アクセスが原因です。GMOインターネットは10月19日に利用者からの問い合わせを受け調査を開始し、20日に第三者による不正プログラムの設置を確認しました。その後、21日に全プランのサーバを停止し、影響の可能性があるサーバは2万6739件と推定されています。
注目ポイント
- 全ユーザーへの見舞金:金銭的被害の有無にかかわらず、サービスを利用している全員に5000円を支払います。
- 実損額の補償:不正取引で発生した実現損失(差損、手数料など)を補償します。取引所から返金があった場合は、その金額を差し引いた残額を同社が支払います。
- 能動的サイバー防御の要請:政府関係機関に対して、今回の攻撃を「能動的サイバー防御」の発動第1号事案と位置付けるよう要請し、攻撃基盤の無力化を国主導で求める方針です。
- ランサムウェアへの対応:攻撃者から金銭の要求を受けていますが、情報の削除や不正利用の防止が保証されないため、要求には応じないと断言しています。
私たちへの影響・使いどころ
今回の事件は、クラウドサービスやVPSを利用するビジネスパーソンにとって、セキュリティリスクの深刻さを再認識させるものです。GMOインターネットは、現行のシステム基盤をそのまま再開せず、セキュリティ構成を刷新する方針を示しています。また、影響を受けたユーザーには、別のクラウド基盤で運用する代替サービスへの移行を案内し、移行後6カ月間は無料で提供することになりました。パスワードの変更やセッションの切断など、基本的なセキュリティ対策の重要性が改めて浮き彫りになっています。
まとめ
GMOインターネットは、サイバー攻撃による被害に対して、全ユーザーへの見舞金支払いと実損額の補償を行うことで、信頼回復を図る姿勢を示しています。また、政府に対して能動的サイバー防御の発動を要請するなど、攻撃者への対応やセキュリティ体制の強化にも注力しています。クラウドサービス利用者には、自身のアカウント情報やセッション管理への注意が引き続き求められます。
参考:GMO、不正取引の被害額を補償へ 見舞金5000円も 「お名前.com」FX用VPSへのサイバー攻撃で(ITmedia NEWS 最新記事一覧)